同じような食生活を送っていても人によって肥満になったりならなかったりするので、肥満になる理由には遺伝が関係していると言われることがあります。
その理由は太る仕組みに関係しています。
体質によって太りやすい人がいることは確かでしょうが、基本的には太る仕組みは摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスで決まります。

肥満になるということは消費エネルギーよりも摂取エネルギーが多いということで、使われなかったカロリーが体に蓄えられていくことで体重が増えていきます。
消費エネルギーには体を動かした時に使用されるエネルギー以外にも生命活動を行っている時に使用されるエネルギーも含まれます。
これは基礎代謝と呼ばれるもので、体を動かしていない時でも体の中の臓器が動いていたりすることで使用されるエネルギーです。

摂取エネルギーは体の中に入れた食物などの総カロリーです。
摂取した食べ物は身体の中で細胞の栄養になったり、体を動かす時のエネルギーになったりします。
しかし、摂取したカロリー全てが使われてしまうと、体の中にある糖分や脂肪分を分解して体を動かすエネルギーに変換させて、体を維持します。
そのため、摂取エネルギーを少なくすると体重が減るという現象が起こります。

摂取エネルギーの量が多く体を動かすだけでは使用しきれずにエネルギーが体の中に残ってしまい、それが体に脂肪として蓄えられていくと体重が増えるという結果になります。
食べ過ぎる事で肥満になるというのはこういった仕組みになっているからです。

同じ量の食事をしても運動をたくさん行った時には消費エネルギーが増えるので太ることはなく、食べる量を減らしても運動不足の状態が続くと太ってしまいます。
運動不足になることで、どれだけ食事を減らしても痩せないということも起こることがありますし、運動量が多すぎて、たくさん食べても全く太らないということも起こります。
こういった違いがあることで肥満には遺伝が関係しているといわれるのでしょう。

遺伝の影響はあるか

実際に同じものを同じ量を食べても太る人とそうでない人がいるのには基礎代謝の違いが関係していることがあります。
基礎代謝には個人差があり、同じような体型の人でも基礎代謝量には違いがあります。
これは体質も関係していますし、体の筋肉量の違いも関係してきます。
同じ体重の人同士でも脂肪よりも筋肉のほうが代謝量が高くなるため、筋肉量が多い人のほうが太りにくいという特徴があります。
そのため、もともと体に脂肪が多い人は筋肉質な人に比べて同じものを同じように食べていても、太ってしまうという現象が起こることがあります。

他には脂肪細胞の数が肥満に関係していると言われています。
脂肪細胞は子どもの頃に数が決定し、その後脂肪細胞が大きくなると太り、小さくなると痩せると言われていますが、脂肪細胞の数が元々少ない人は太りにくい体質だと言えるでしょう。
しかし、どんなに太りにくい人でも摂取エネルギーが多すぎる時には肥満になることがあります。

また脂肪細胞の数が決まるまでの小さな頃の生活習慣がその後の太りやすさに関係してきます。
脂肪細胞の数が増えると太りやすい体質になるので、小さな頃に脂肪細胞の数を増やさないような生活をしている人は太りにくい体質になる可能性があります。

こういった環境的な要因が太りやすくなることに大きく関係しており、環境的な要因は育った家庭の習慣に左右されるため、家族に肥満の人が多い場合には、同じような環境で生活することで肥満になりやすくなることがあります。
家族に太りやすい体質が遺伝する可能性もありますが、体質以外にも環境が似ていることで肥満になりやすくなるということもあります。
早食いをする習慣があると満腹中枢に刺激が届くまでに食べ過ぎの状態になってしまうことがあり、ゆっくり食べる習慣があると食べ過ぎる前に満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを防げます。

肥満になる時には体質以外にもこういった生活習慣も大きく関係しているので、同じ環境で育った人に多く肥満者がでることがあります。